12月16日、仙台高等裁判所で福島県の猪苗代湖で3人が死傷したボート事故の控訴審判決が言い渡された。

この事故は2020年9月、福島県会津若松市の猪苗代湖に家族と遊びに来ていた当時8歳の豊田瑛大くんが航行するボートに巻き込まれ死亡し、瑛大君の母親を含む2人が大ケガをしたもの。
ボートを操縦していた佐藤剛被告は業務上過失致死傷の罪に問われ、一審は禁錮2年の判決を言い渡した。弁護側は判決を不服として即日控訴していた。

控訴審の争点は「湖に浮いている人がいると予見でき、事故を回避することができたか」。
佐藤被告の弁護側は「湖面に動きもせずに浮いている人がいると予見することは困難。実証実験で加速した船舶には死角ができるのも明らかで、被告の安全確認に落ち度はない」などと無罪を主張。
一方、検察側は過失があるのは明らかとして、控訴の棄却を求めていた。

16日午後2時半から開かれた判決公判で、仙台高等裁判所の渡邉英敬裁判長は一審判決を破棄し、佐藤被告の無罪を言い渡した。

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