東京都港区新橋の雑居ビルで2023年7月、爆発が起きて5人が負傷した火災で、警視庁捜査1課は17日にも、火元とみられるフロアの上の階で工事をしていた内装業者ら男性2人を業務上過失傷害と業務上失火容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。
捜査関係者によると、書類送検されるのは、30代の現場責任者と60代の作業員。
2人は23年7月3日午前、港区新橋3の地上8階地下1階建ての雑居ビル3階のフロアで内装工事中に、ガスが通る配管と認識せずにふたを工具で取ろうとしてガス漏れをさせて火災を引き起こし、ビル2階や周辺に居合わせた50~70代の男女5人に重軽傷を負わせた疑いがある。
火災は内装工事が終了した約1時間半後の午後3時過ぎに発生。2階の飲食店の男性店長がたばこに火をつけようとしたところ、充満していたガスに引火して爆発が起きたとみられる。
現場ビルの3階は、床下を通るガス管の一部が床から突き出し、ふたで塞がれていた。内装工事では床を平らにする作業をしており、ふたを外そうとしたことで、ガス管の接続部分がずれてガス漏れを引き起こしたとみられる。
現場責任者と作業員の男性はいずれも容疑を認め、警視庁に「ガス管か確認しないまま作業を進めた」と説明したという。警視庁は、現場責任者と作業員の2人が、ガス管の位置の事前確認を怠ったとみている。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】
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