自殺した警察官の遺族が、熊本県に損害賠償を求め勝訴した裁判で、熊本県は12月18日に控訴しないことを明らかにしました。

この裁判は、2017年9月、当時玉名警察署に勤めていた渡邊崇寿巡査(当時24)が自殺し、遺族が「常軌を脱する長時間労働が原因」として、熊本県に対して損害賠償を求めたものです。

熊本地裁は12月4日に遺族の訴えを全面的に認め、県に約6200万円の賠償を命じました。

熊本県警は控訴期限の12月18日、熊本地裁の判決を受け入れ、控訴しないことを明らかにしました。

理由について、職員が亡くなった原因が長時間勤務であることや当時勤務環境の整備が不十分だったことを挙げ、県警の責任を認めました。

県警は、遺族に対して12月17日に控訴しない意向を弁護士を通して伝えていて、今後、直接謝罪したいとしています。

県警の宮内彰久本部長は「判決内容を重く受け止め、二度とこのような悲しい出来事が発生しないよう、組織を挙げて職員が働きやすい勤務環境の構成に努める」とコメントしています。

県警の決定を受けて、渡邊巡査の母・美智代さんは、「7年ごしに県警がこちらの請求を認め、ほっとした」、「息子の崇寿に『お疲れ様、よかったね』と伝えたい」としました。

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