追突事故を起こした際、ドライブレコーダーの映像に映った信号機の色を加工して自分の過失が少ないように見せかけて車の修理代を保険会社からだまし取ろうとした疑いで会社役員の男が逮捕されました。

■ドラレコ映像を改ざん 保険会社に支払い責任があると思わせ 相手の車の修理費用をだまし取ろうとした疑い

詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは兵庫県伊丹市の会社役員の24歳の男です。

男は去年11月、大阪市住之江区の交差点で前方の車に追突する事故を起こしましたが、ドライブレコーダーの映像を改ざんして保険会社に支払い責任があると思わせ、相手の車の修理費用をだまし取ろうとした疑いが持たれています。

■赤信号で前方の車が停止 男が運転の車が追突 

警察によると、当時、交差点の信号機が黄信号から赤信号に変わったため、前方の車が停止したところ、男が運転する車が追突しました。

その後、男は「自分だけに非があるわけではない証拠」として保険会社にドライブレコーダーの映像を提出。

■男が証拠として提出した映像「青→黄」信号変わる しかし奥の信号機の色が一致せず

そこには、信号機が青信号から黄信号に変わる中で前方の車が停止している様子が映っていました。

男はこの映像をもとに、前方の車が青信号にも関わらず、急にブレーキを踏んだため追突したと主張していましたが、この信号機と奥の信号機の色が一致していませんでした。

■「連続する信号機の色が一致しない。安全性を欠いている」として男が大阪府などに損害賠償求める

保険会社は追突事故なので相手の車には過失がないと主張。

そこで男は本来、連続する信号機の色が一致しなかったことを取り上げ、「安全性を欠いている」などとして信号機を設置している大阪府などを相手取り、損害賠償を求めて提訴しました。

■「連続する信号機の色がずれることは設計上ありえない」とメーカー 警察が捜査 映像加工が発覚

これを受けて警察が信号機のメーカーに問い合わせると、「連続する信号機の色がずれることは設計上ありえない」と回答があったため、警察が捜査に乗り出しました。

すると、本来、黄色から赤色に変わった信号が、青色から黄色に変わったように映像が加工されていたことが分かったということです。

■「ドラレコ映像を改ざんしたことは間違いありません」

警察の調べに対し、男は「ドライブレコーダー映像を改ざんしたことは間違いありません」と話していて、保険会社などにした説明に「つじつまを合わせよう」と考え、改ざんしたということです。

一方、詐欺未遂の疑いについては、「保険会社から保険金をだまし取ろうとしたつもりは全くありません」と容疑を否認しています。

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