大勢の人によって引かれる祭事船=北茨城市で2024年5月3日、西夏生撮影
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 茨城県北茨城市で3日、国の重要無形民俗文化財「常陸大津の御船祭」の「本祭り」が行われ、みこしや神官を乗せた祭事船が街を疾走し見物客を楽しませた。

 御船祭は豊漁などを祈願する佐波波地祗(さわわちぎ)神社の祭礼で、江戸時代中期に始まったとされる。1974年からは5年に1度開催。2023年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に提案する候補に選ばれた。

 23年に新造した祭事船(長さ約14メートル、幅約3メートル、重さ約7トン)にみこしや神官、おはやしなど約50人を乗せると計10トン以上に。総勢500人以上の引き手が船と共に街中を駆け抜けると、沿道から拍手や歓声が上がった。

 2日には祭事船が見物客にぶつかり4人が重軽傷を負う事故があったが、主催する保存会は県警などと協力して安全を呼び掛け、本祭りを実施した。

 日立市から家族と訪れた強力結菜さん(8)は「人力で船を動かしているのがすごかった」と笑顔を見せた。【西夏生】

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