特集は最後のマーチです。飯山市で恒例の菜の花まつりが開幕し地元の児童たちによる鼓笛隊の演奏が披露されました。小学校は今年度で閉校。30年の歴史に区切りをつける、最後の出演となりました。

長野県飯山市の菜の花公園。

今年は暖かい日が続いて一番の見頃は過ぎてしまいましたが、大型連休後半の初日となる5月3日に「第41回いいやま菜の花まつり」が開幕しました。

オープニングを飾ったのが公園に隣接した東小学校の児童による鼓笛隊の演奏です。

今年度のメンバーは4年生から6年生までの21人。

1980年の開校当初から鼓笛隊は毎年、「まつり」で演奏してきましたが、小学校が今年度で閉校となるため、3日が「最後の出演」となりました。


4月25日、子どもたちは演奏場所でもある菜の花畑にいました。

「いただきます!」「うめー!」

菜の花公園と共に歩んできた東小では、この時期に「菜の花給食」を20年以上続けていて、この日は全校児童41人が公園で弁当を味わいました。

4年生:
「外は気持ちいい」
4年生:
「菜の花はちょっと苦いけど、花はきれいでお弁当はおいしい」

児童数の減少が進む飯山市では今年度いっぱいで4つの小学校が統合され、子どもたちは新しい小学校に移ります。

菜の花給食が次の学校でも続くかはまだ決まっていません。

5年生:
「新しい学校になってもやってほしい」

菜の花給食のあとは鼓笛隊のメンバーは1週間後、東小の鼓笛隊として臨む最後の演奏で披露するマーチの練習を始めました。

隊長の6年生の児童:
「最後だからお客さんたちの思い出に残るような演奏にしたいです。笑顔で足踏みとか揃えられるようにがんばりたい」

そして、演奏当日ー。

「おはようございます」

登校した児童は早速、鼓笛隊の衣装に着替えて体育館でリハーサルに...。

4年生:
「初めてだから緊張しているけどみんなに思いを届けたいので一生懸命頑張りたい」
4年生:
「笑顔で楽しい最後の演奏を届けたい」
隊長の6年生:
「お客さんも自分たちも楽しめるようにしたいし『支えてくれてありがとうございました』という気持ちを伝えたいです」

いざ、隊列を組んで公園へと向かいます。

(笛)「ピー」 隊員「ワンツースリー」

東小、最後のマーチが始まりました。演奏しながら菜の花畑を抜けて公園のステージへ。

ステージで演奏したのは代々受け継いできた「校歌」と「錨を上げて」、「世界でひとつだけの花」の3曲。

新潟から来た観光客:
「とても上手でした。元気が良くて良かったです」
地元の人は:
「もう涙です。ジーンと来ました。瑞穂地区の宝です」
保護者は:
「僕らも小さい頃に演奏した思い出もあるし、最後ということで寂しい気持ちもありましたが元気よく演奏してくれて嬉しかったです」

サプライズも。30年に渡って「まつり」に花を添えてくれた鼓笛隊に実行委員会から感謝の花束が贈られました。

6年生の隊長(挨拶):
「東小としては最後ですが良い思い出になりました。これまで東小の鼓笛隊を応援してくれた地域の皆さん、菜の花まつり実行委委員の皆さん、いままでありがとうございました」

鼓笛隊が新しい小学校で引き継がれるかは決まっていませんが、子どもたちは何らかの形で活動を続けたいと話しています。

5年生:
「来年のこの日、このステージに立つとしたら絶対に大太鼓で立ちたいです」「鼓笛隊のクラブが出来れば再開できるので入りたいと思う、また楽しく鳴らしていきたい」
5年生の保護者:
「新しい統合した小学校でもぜひ鼓笛隊を続けて欲しい」

菜の花の丘に響き渡ったマーチ。

子どもたちにとって忘れられない1日になりました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。