北朝鮮による拉致被害者の早期帰国に向けた支援を求めるため、4月29日から訪米していた被害者家族らが4日、帰国した。羽田空港で報道陣の取材に応じた横田めぐみさん(失踪当時13)の弟で被害者家族会代表の拓也さん(55)は、全ての拉致被害者の即時一括帰国が実現するなら日本の独自制裁解除に反対しないとの家族会の新たな運動方針に、米国側から理解が示されたと明らかにした。
家族会は、米国で国家安全保障会議(NSC)のラップフーパー上級部長ら政府高官や連邦議員らと会談した。
拓也さんは被害者家族の高齢化に触れ、会談には母、早紀江さん(88)の写真を持参したと説明。「親世代が健在のうちに会えなければ解決ではない」とし、心中の苦しみを伝えて、一方的に無条件の対話路線にかじを切ったわけではないと米国側に説明したという。
家族会からは田口八重子さん(同22)の長男で事務局長の飯塚耕一郎さん(47)も参加。「被害者も、日本で待っている家族も時間がないと説明した。新しい方針もご理解いただけ、前向きな姿勢が見受けられた」と述べた。
訪米には支援団体「救う会」、超党派でつくる「拉致救出議員連盟」のメンバーが同行した。〔共同〕
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