約550匹のこいのぼりが空を舞った(5日午後、宮城県東松島市)=共同

東日本大震災で被災した宮城県東松島市で5日、全国から集まった青いこいのぼりが空を舞う「青い鯉のぼりまつり」が開かれた。今年は、能登半島地震の被災地から「がんばろう能登」などのメッセージが書かれたこいのぼりも登場。会場は晴天に恵まれ、子どもたちの歓声が響く中、犠牲者への鎮魂や未来への希望を込めた約550匹が元気よく空を泳いだ。

震災の津波で家族4人を亡くした市職員、伊藤健人さん(31)が、自宅跡のがれきから、犠牲になった弟、律ちゃん(当時5)のお気に入りだった青いこいのぼりを見つけたのをきっかけに始まり今回で14回目。昨年から現在の名称になった。

今年2月、支援活動のため能登を訪れたという伊藤さんは、能登から届いたこいのぼりを手に取り「自分たちも全国から支援をいただいた。恩返しの思いもある」と被災地の復興を願った。

会場は親子連れでにぎわい、こいのぼりが掲げられると大きな拍手に包まれた。震災当時、内陸部の宮城県登米市で被災した保育士、相沢香織さん(31)は「心が穏やかに過ごせることは幸せだなと感じる」と2人の娘を見つめながら話した。〔共同〕

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