能登半島地震でできた可能性のある海底の段差が高さ3〜4メートル、長さ約2キロにわたって石川県輪島市沿岸の海域に断続的にできていることが、九州大や産業ロボットメーカーのワールドスキャンプロジェクト(東京)の合同調査で5日までに分かった。漁業者らの安全な操業につなげるため、輪島港周辺の詳細な海底地形図を作り、近く無料で公開する予定という。
九州大の菅浩伸教授(自然地理学、地形学)の研究チームが4月27日〜5月5日の間、超音波で地形を調べる装置を使い輪島市や珠洲市の海岸で実施。主に水深10〜60メートルを中心に海底の地形や水深を調べた。
長さ約2キロの段差が見つかったのは輪島市の名舟沖で、その他の場所でも、直線状の段差が複数箇所で見られたという。菅教授は「段差が見つかった場所は、これまで活断層の存在が認識されていない場所にある。今後詳しく分析したい」と話した。
地震後、能登半島の多くの海域では海底が隆起し、漁業者が出航をためらっている場所も多い。菅教授は「海底が隆起していたとしても、十分な水深がある場所も多いことが今回の調査で分かった。漁業者の安心にもつながるので、できるだけ早く情報を公開したい」と話した。〔共同〕
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