大阪・ミナミの通称「グリ下」に通う若者の約6割が、家庭内での暴力や虐待を経験していたことがNPOの調査で明らかになりました。

8日、会見を開いたのは、「グリ下」に集まる若者を支援する大阪市の認定NPO法人「D×P(ディーピー)」です。

【認定NPO法人「D×P」 今井紀明理事長】「家庭と学校にも居場所がない。そういったところから友だちやSNSをきっかけに、『グリ下』につながってきているのかなと思います」

大阪・ミナミにあるグリコの看板のすぐ下、通称「グリ下」。家庭環境など様々な課題を抱えた若者が集まり、悩みを分かち合う“居場所”となっている一方、未成年の飲酒やいわゆる「パパ活」、薬を過剰摂取する「オーバードーズ」がまん延するなどして問題となっています。

今回D×Pは、グリ下に集まる若者が抱える課題を知るため、13歳から25歳の70人(男性20人、女性50人)を対象に、面談を通して調査しました。

その結果、家庭内で暴力や虐待を受けたことがあると話した人が、6割いたことが明らかになりました。

【認定NPO法人「D×P」 今井紀明理事長】「子供たちにどういう背景や価値観があるのかというところから学ぶ、そして大人たちが話を聞くことが大切だと思うので、常に学ぶこと、そして彼らを否定しないことを大切にして関わりたいと思います」

また、調査からは医療的ケアが必要な人や経済的に苦しい人も多くいることが分かり、D×Pは医療や福祉など連携した支援が必要だと話しました。

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