重粒子線によるがん治療について説明する山形大学の岩井教授㊨(9日、山形市)

山形大学は9日、医学部東日本重粒子センター(山形市)で重粒子線によるがん治療をした患者数が2023年度に662人と、年間600人の目標を達成したと発表した。同センターは当初予定していた全てのがんに対する照射治療を22年10月に始め、27年度までに目標を達成する計画だった。本格稼働から2年目で実現したことになる。

23年度実績は部位別では前立腺がんが455人と最も多く、全体の69%を占めた。地域別では山形(470人)など東北6県で98%に達したが、韓国も3人いた。21年の稼働開始から23年度までの累計患者数は1551人にのぼる。

同センター長の岩井岳夫教授は記者会見で「国立大学法人として大きなステップだ」と説明した。そのうえで「取り組みを県外の人にもっと知ってもらう活動に努め、より多くの外国人を受け入れるための仕組みもつくっていきたい」と話した。

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