下関北九州道路のルート案

 山口県下関市と北九州市を新たに結ぶ下関北九州道路(下北道路)のルートの素案がまとまり、国土交通省などが10日、図面を北九州市などに送った。素案では、下北道路は従来のルート案(延長約8キロ、幅約1キロ)のエリア内を通り、4車線を想定しているという。

 下北道路は下関市の旧彦島有料道路付近から、小倉北区の北九州都市高速道路・日明出入り口付近までを橋りょうでつなぐ計画。

 北九州市と山口県は5月末~6月初旬にそれぞれ地権者説明会を開いて素案の詳細を示し、夏ごろに素案を基に都市計画案を策定。住民説明会や専門家による審議会を経て、2025年度末ごろの都市計画決定を目指す。同時に環境アセスメントも実施し、その後新規事業化されるが、現時点で着工や完成時期は未定という。

 下北道路を巡っては関門トンネルと関門橋の老朽化に伴い、国が「第3のルート」として整備を検討。19年度に国直轄の調査を始め、21年3月にルート概略などの方針が決定された。

 北九州市の武内和久市長は「人やものの往来がさらに活発になり、関門地域の一体的発展に寄与するプロジェクト。早期整備を期待する」。下関市の前田晋太郎市長は「関門地域のアクセス性を向上させ、更なる観光振興、地域活性化につながると期待している。早期実現に向け取り組んでいく」とのコメントをそれぞれ発表した。【山下智恵、橋本勝利】

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