国民体育大会から改称し、今秋佐賀県内で開催される国民スポーツ大会を巡り、全国知事会長の村井嘉浩宮城県知事が「廃止も一つの考え方ではないか」と述べたことについて、山口祥義佐賀県知事は10日、「国スポの廃止には反対だ。子どもたちにスポーツの素晴らしさがつながるようにしていくのも我々の務めだ」と改めて開催意義を強調した。
村井知事は8日の定例会見で個人的な意見として「廃止も一つの考え方ではないか」と述べた。国スポを巡っては、都道府県から開催地の負担が大きいとの声が上がっている。
10日の報道陣の取材に応じた山口知事は「スポーツの力はとても大きなものがあり、全ての人を心豊かにし、また頑張ろうという気持ちにさせる力がある」と意義を強調。今秋県内で開催される大会を念頭に「国体から国スポに変わるのでスポーツの素晴らしさを伝える工夫をして準備をしている。新しい大会をよく見ていただいて骨太の議論をしてもらいたい」と述べた。
その上で「廃止という乱暴な議論ではなくて、お金も生きた使い方になるようにみんなで知恵を出し合う形がいい」と指摘。「単に財政的な側面の議論だけに終始してほしくない。知事それぞれいろんな意見があると思うので丁寧に進めてほしい」と注文を付けた。【五十嵐隆浩】
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