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<半導体取材のトップ記者が「TSMCの成功の要因」を議論。その対談動画の内容を一部紹介する>

「世界最強」「モンスター企業」と称されるまでに成長した台湾の半導体ファウンドリー企業TSMC。

その理由について、『TSMC 世界を動かすヒミツ』(邦訳、CCCメディアハウス)の著者で半導体取材の第一線で活躍する台湾人ジャーナリストの林宏文(リンホンウェン)氏と『2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か』(日経BP)著者で日本経済新聞編集委員の太田泰彦氏が語り合った。

司会はジャーナリスト・大東文化大学教授で『TSMC 世界を動かすヒミツ』の監修も手掛けた野嶋剛氏が務めた。

本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「【日台半導体トップ記者対談】最強半導体企業TSMCはなぜ成功した?」の内容をダイジェスト的に紹介する。

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TSMCが「怪物的」と言われるまでに成長した理由として、林氏はビジネスモデルと経営者の強いリーダーシップを挙げる。

太田氏はグローバリゼーションとTSMCの成長タイミングの一致に着目。林氏もそれに同意した上で、創業者のモリス・チャンが日本的なIT企業ではなく「下請けでローエンド」だとして避けられがちな製造業を選んだ点に商機があったと語った。

「アメリカの工場は台湾と同じようにはできないだろう」とモリス・チャンはアメリカの製造業に批判的な発言をすることがあり、また中国に対する「ある種の感情」を見て取れる。

この背景には中国・アメリカ・台湾と3つの国で過ごした経験と大国に対する「負けん気」があり、それが経営者・指導者としての原動力になっていると太田氏は指摘する。

林氏はチャンについて、教育を受けたアメリカで働いていたので「思考はアメリカ人そのもの」と語る。

モリス・チャンは会議の際に、部下には最初の1分間で結論を言わせるという。その結論が聞くに値すると思えば、さらに喋らせるという効率重視の手法にはチャンのアメリカ的な思考が感じられる。


■より詳しい内容については動画をご覧ください。

【日台半導体トップ記者対談】最強半導体企業TSMCはなぜ成功した?

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