防衛省は2日、自衛隊での人工知能(AI)の活用に向けた基本方針を公表した。衛星画像の分析などにAIを用いて標的を探知したり識別したりする。情報の収集や分析にも使い、部隊の指揮官が迅速に意思決定をできるように役立てる。

AIについて①目標の探知・識別②情報の収集・分析③指揮統制④後方支援業務⑤無人アセット⑥サイバーセキュリティー⑦事務処理業務の効率化――の7分野に重点を置いて活用する。

AIを用いて「国際法や国内法により使用が認められない防衛装備品の研究開発や導入を行うことはない」と明記した。

AIの活用にあたっては誤った情報が含まれてしまう可能性などリスクがある。防衛省・自衛隊も政府が4月に策定した企業向けの「AI事業者ガイドライン」を参考に留意すべき考え方などを示した独自のガイドラインをまとめる。

政府のガイドラインは安全性や透明性、公平性など10項目を示した。指針に基づいて適切なAIの利用を促す。

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