JAXAが運営する宇宙戦略基金は今後10年で1兆円規模を支援する

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、宇宙分野で企業や大学の技術開発を支援する「宇宙戦略基金」の公募を始めたと発表した。基金はまず3000億円分の22テーマが決まっており、月面で使える再生型燃料電池システムなど5テーマを募る。残りの17テーマも順次、応募を始める。

5テーマの公募期間は8月30日までで、複数の小型衛星を一体運用する「衛星コンステレーション」の構築では3〜5件を選び、総額で950億円程度を支援する。他には月面で使える再生型燃料電池システム(総額230億円程度、最大2件程度)などの公募を始めた。採択結果の公表は10月ごろを見込んでいる。

宇宙戦略基金はJAXA内に設置し、今後10年間で1兆円規模を支援する。第1弾として2023年度の補正予算で文部科学省、経済産業省、総務省に合計3000億円を割り当て、各省は内閣府と連携しテーマを設定した。

JAXAは基金の事業運営を担う部署とともに、外部有識者で構成される審査体を設けた。外部有識者として全体を調整する「プログラムディレクター」には、一般社団法人SPACETIDE(スペースタイド、東京・港)の石田真康代表理事が就任した。

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