官民連携のアクセルトレーニング導入を発表した四国ガスの片山祥太郎氏(左から2人目)、今治市の徳永繁樹市長(左から3人目)ら=愛媛県今治市で2024年8月28日、松倉展人撮影

 愛媛県今治市と同市に本社がある「四国ガス」は28日、自動車の発進時、しっかりと時間をかけてアクセルを踏み込むことを意識する「アクセルトレーニング」に共同で取り組むと発表した。官民連携で成果を共有することで、地域の脱炭素化、車の燃費向上、さらに交通事故を防ぐ効果が期待される。

 同市の若手職員らによる自主研究グループは2月から3月にかけての48日間、マイカーに車載器を取り付け、スマートフォンのアプリ上で日々採点を受けながらアクセルトレーニングを数値化した。「時速20キロに達するまで5秒かける」ことを意識した結果、各自の車の二酸化炭素排出量は最大5・78%減り、燃費も最大で6・1%改善した。さらに全員が安全を意識して運転するようになったという。この結果を受け、市は130万円の補正予算を組んで7月から公用車19台でトレーニングを続けている。

 今回、新たに四国ガスが営業車6台に車載器を取り付け、10月18日までトレーニングを行って成果を市と共有する。28日に記者会見した同社の片山祥太郎・取締役執行役員管理本部長は「年齢や運転経験に関係なく取り組めるのが魅力。脱炭素化と交通事故抑制が地域の大きな流れとなることを期待したい」と話した。【松倉展人】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。