式典であいさつする山形県の吉村知事(8日、同県酒田市)

山形県と国土交通省東北地方整備局は、酒田港(同県酒田市)を洋上風力発電に用いる巨大風車を組み立てて積み出す拠点とするための工事の着工式を開いた。3万トン積める大型貨物船が着岸できる長さと水深を備え、1平方メートルあたり約35トンの重さにも耐える岸壁などを2027年度末までに整える。総事業費は122億円。

8日の式典で吉村美栄子知事は「整備着工で大きな一歩を踏み出した」と力を込めた。そのうえで「洋上風力発電は事業規模が大きく、関連産業への波及効果も大きい。地域経済の活性化に寄与すると大いに期待している」と述べた。

式典であいさつする国土交通省の稲田港湾局長(8日、山形県酒田市)

国交省の稲田雅裕港湾局長は「酒田市や山形県、東北地方のため、酒田港の整備・振興に今後も力を尽くす」と応じた。

洋上風力発電を巡っては酒田市と隣り合う遊佐町沖が23年10月に「促進区域」に指定され、酒田市沖が「有望な区域」に選定された。酒田港は24年4月に「海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾(基地港湾)」となっている。

県が取り組む関連事業と合わせた事業費は230億円超となる見込みだ。

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