宇宙望遠鏡「ハッブル」が撮影した火星=NASAなど提供

米ボストン大学などの研究チームは湿潤だった火星が水を失った過程を明らかにした。従来は水が徐々に失われたと考えられていたが、火星が太陽に近づいた際に一気に消失していた。

米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「ハッブル」と、火星の大気を調べる無人探査機「MAVEN(メイブン)」の観測を組み合わせて突き止めた。水分子は太陽光で水素と酸素に分解される。1990年代からの観測データを分析して水素の量を測った結果、楕円軌道上において火星が太陽に近づいたとき、水分子は大気中を急速に上昇して分解され、宇宙空間に放出されていた。

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