半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)は11日、2024年4〜12月期の連結最終損益(国際会計基準)が2460億円前後の黒字(前年同期は2540億円の赤字)になりそうだと発表した。4〜12月期として最高益となる。生成AI(人工知能)向けデータセンターで、NANDフラッシュメモリーの引き合いが強まる。
売上高にあたる売上収益は81%増の1兆3644億円前後を見込む。AI向けでは7月から生産を始めた高単価の最先端メモリーが伸びる。パソコンやスマートフォン向けの汎用メモリーは顧客の在庫が高止まりしている影響で販売が伸び悩む。営業損益は4099億円前後の黒字(前年同期は2966億円の赤字)となる。
NANDをめぐる価格競争は厳しくなっており、10〜12月期の営業利益率は26%前後と、7〜9月期(35%)から落ち込む。市況改善を受けてキオクシアは6月、1年8カ月ぶりに減産を解除しフル生産に戻した。米韓のメモリー大手も同じように生産量を増やしている。
キオクシアは25年6月までの上場を目指し準備を進めている。11月8日には「承認前提出方式(S-1方式)」と呼ぶ方式を日本で初めて採用し、東証の上場承認前に金融庁に有価証券届出書を提出した。
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