英国のマクマートリーは6月20日、EVスポーツ『スピアリングPURE』がドイツのホッケンハイムリンクの最速記録を更新した、と発表した。2022年にメルセデスAMG『One』が記録したタイムよりも14.1秒速かったという。

スピアリングPUREは、シングルシーターのEVで、全長はおよそ3200mm、全高はおよそ1500mmと、日本の軽自動車とほぼ同じ。この小型ボディに1000hpのモーターを搭載する。

今回のタイムアタックでは、出力とダウンフォースをそれぞれ75%に設定した状態で、1周約4.57kmのF1サーキットを1分24秒43で走破した。このタイムは、2020年のDTM予選タイムを3.9秒上回り、2022年にメルセデスAMG Oneが記録したタイムよりも14.1秒速い。

このイベントは、マクマートリーにとってヨーロッパでのダイナミックデビューとなり、同社のハイパーEVが初めて一般に披露された。元F1ドライバーのマックス・チルトンが運転し、第3者のタイムキーパーによって記録が確認された。

スピアリングPUREは、独自のダウンフォース・オン・デマンドシステムを採用しており、速度を問わず優れたダウンフォースとグリップを可能にする。このシステムは、1000hpの電動パワートレインと連携し、GT3からF1レベルのパフォーマンスドライブモードを選択できる。

今後、マクマートリーは2025年にかけて、世界各地でさらなる記録挑戦を行う予定であり、最終的には100%の出力とダウンフォース設定でのテストと検証を進める計画だ。この記録更新は、電動ハイパーカーの性能と技術の進化を示すもの、としている。

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