古河ユニックは、XRコンテンツ開発を手掛けるシンフォニアと協業し、同社ユニッククレーンの「液晶ラジコンJOY」を使用した、新しい仮想現実(VR)訓練システム「古河ユニック版 小型移動式クレーンVRトレーニング」をこのほど共同開発した。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/古河ユニック・フルロード編集部

古河ユニックの「液晶ラジコンJOY」を使ったVR訓練システム

実際の「液晶ラジコンJOY」を使ったVR訓練

 今回、古河ユニックとシンフォニアが共同開発した「古河ユニック版 小型移動式クレーンVRトレーニング」は、「クレーン事故ゼロ」を目指して協業を開始した両者が実際にクレーン操作しているようなリアルな「操作体験」による安全教育・訓練をVR上で提供することを目指し開発を進めてきたもの。

 VRシステムのベースとなっているのは2020年12月よりシンフォニアが発売を開始した「小型移動式クレーンVRトレーニング」で、同システムはクレーンのコントロールレバーを模した操作器などでVR空間内でリアルに近い訓練が行なえ、クレーンの操縦技能向上や即戦力となる運転者の教育まで活用ができる訓練システムである。

VR訓練システムの仮想現実内の映像

 今回の「古河ユニック版」は、このシステムをベースにユニックの強みであるクレーンの無線操作を可能にした「液晶ラジコンJOY」を融合させることで、よりリアルなラジコンの操作体験を可能にした。

 両者は今後、安全教育の充実を図るべく、実際に起きたクレーン作業による労働災害事故を体験する「事故体験シミュレーション」等のコンテンツ開発も予定し、トラック搭載型クレーンの労働災害防止や人手不足問題解決の一役を担えるように努めていくとしている。

「古河ユニック版 小型移動式クレーンVRトレーニング」の特徴

実物の「液晶ラジコンJOY」・小型移動式クレーン3Dデータを使用したVRトレーニング
「液晶ラジコンJOY」を使用して、シンフォニアが作成したVRトレーニング内の小型移動式クレーンを操作が可能。また、実際のユニック製品の3DCADデータや音声データを基にシミュレーションモデルを作成し、実物の操作感だけでなく、体験としてもよりリアルな「液晶ラジコンJOY」の操作トレーニングをVR内で行なうことができる。

集中コントロールパネル周りも完全に再現

操作方法を一から学習
「液晶ラジコンJOY」を操作したことがない作業者でも一から操作を学べるよう、動作を確認するためのコンテンツを実装。VRトレーニングで安全に操作方法を習得することができる。

操作を学ぶの学習コンテンツも実装。「液晶ラジコンJOYの使い方」の様子

2つの練習モードを用意
「液晶ラジコンJOY」をVRトレーニングする練習モードとして、「練習問題」と「自由練習」を用意。「練習問題」は、指定された場所までどれだけ早く操作できるかをトレーニングできるモード。「自由練習」は、VR内で好きなだけ操作を練習できるモードで、しっかり時間を取って操作練習したい方のモードとなっている。

練習モードでの「練習問題」の様子

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