世情が不安定だと何かにすがりたくなるのは古今東西変わらないようだ。パワーを必要とする皆様のために、路線バスで行くパワースポットをバスマガジンWEBのオリジナル連載で紹介する。本稿には8月のバス占いも付録するので、パワースポット探しの参考にしていただきたい。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■基本は都電荒川線!

バスでアプローチはするものの基本は都電荒川線

 今回のパワースポット巡りは都電荒川線が基本となる「都電神社巡り」だ。都電沿線の4社が共同で行っているパワースポット企画で、御朱印に都電がデザインされた都電印が押される。満願になったからといって何があるわけではないが、4社なのでその気になれば数時間で回れるので、1Day満願も可能だ。

 都電荒川線は三ノ輪橋から早稲田までの12.2㎞を走っているが、4社を巡るために必要な区間は宮ノ前電停から鬼子母神前電停までの4電停、7.2㎞だけである。

電停目の前から徒歩10分まで4社を都電で巡る

 都電の1日乗車券400円を使っても良いが、都電までのアプローチで都営バスや都営地下鉄、日暮里舎人ライナーを利用するのであればそれらすべてが乗れる700円の都営まるごときっぷの方がお得だ。

■大塚天祖神社

大塚天祖神社の社号標

 4社を巡るのに乗降する電停は、東から宮ノ前、飛鳥山、大塚駅前、鬼子母神前だ。この付近で都電にアクセスるするのに便利な駅は3つだ。大塚駅前、王子駅前、熊野前だろうか。もちろん三ノ輪橋や早稲田や他の電停に都営バスでアクセスすることも可能だ。記者は都02系統の終点である大塚駅前をアプローチ電停とした。

大塚天祖神社の境内社の御朱印と都電神社巡りのパンフレット

 最初に参拝したのが大塚天祖神社で、まさに大塚駅前で徒歩2分もかからない。主祭神はアマテラスオオミカミで、ちょうど本殿も拝殿も工事中だったが依代がある仮拝殿で参拝。

 お昼の時間帯に行ったのだが、授与所が13時までお昼休みで閉所していたため、40分ほどを近くのカフェで過ごす。再び戻り御朱印を拝受するころには雨が降り出した。

■大鳥神社

大鳥神社の社号標

 残り3社のうち、1社だけが早稲田方向にあるので、大塚駅前から早稲田行の都電に乗り、鬼子母神前電停で下車する。少し歩くが都営バス白61系統他の鬼子母神前バス停からのアクセスも可能なので、新宿方面からならば都営バスでゆっくりバスに揺られてくるのもいいだろう。

鬼子母神前電停

 雨は本格的に降りだしてきて、誰もいない境内で参拝する。境内社にも参拝して御朱印を拝受する。職員から「雨の中をようこそお参りくださいました」とねぎらいの言葉をいただき、鳥居をくぐるころには雨は上がっていた。主祭神はヤマトタケルノミコトである。

(左)大鳥神社境内社の西宮神社・大鳥神社(中央)・大塚天祖神社(右)の御朱印

 再び鬼子母神前電停まで戻り、元きた道を三ノ輪橋行きの都電に乗り、飛鳥山電停まで乗車する。都電荒川線は完全に並行した鉄道も路線バスもないため、乗客が非常に多い。都電の車両はバスよりかなり大きく見えるが、全長は13mで路線バスより約2m長いだけだ。

 全幅も2.2mでバスとさほど変わらない。座席定員は少なく立席を含めればバスよりは多く乗るもののの、実はそれほど大量の乗客を乗せることはできない。よってどの曜日でも6分毎の運行の日中でさえ混んでいる。

■七社神社

七社神社の鳥居と拝殿

 前の2社は豊島区だったが、次の七社神社は北区だ。飛鳥山電停から飛鳥山公園沿いを歩いて住宅地を抜けると七社神社が見えてくる。雨のせいか参拝者はほとんどおらず、意外にも広い境内でポツンと一人で参拝してから授与所に向かう。主祭神はイザナギノミコト、イザナキノミコト他だ。

七社神社の御朱印とシール式の道中安全守護の神札

 御朱印を書いてもらっている間に授与品を眺めるが、いいものを見つけたので2体授与してもらった。それが道中安全のシール式お札である。宗教法人のアンタッチャブルな部分なのかもしれないが、お札もお守りも御朱印も御朱印帳も、授与品には消費税等の税金はかからないことになっている。一部の地域では授与品である御朱印帳の1ページ目に同様のお札が最初から貼り付けてある。

23区内でも見ることができる「軌道敷内通行可」の標識(二輪車は通行禁止)

 それは御祈祷済みであることを証明し、宗教関連品であり文房具の帳面ではないことを示すためでもある。しかし一般的には御朱印帳にお札はない。それを別にシール式にして御朱印帳にかかわらず、何にでも貼れるようにしたのがこのお札である。パスポートホルダーや手帳や持ち運ぶPCにも貼れる道中安全のお札は見かけない。

都電の装備はバスと似ている

 ちなみに七社神社は渋沢栄一にゆかりがあり、御朱印ほか各所に同氏のパネルや説明書きがあるので、どのようなゆかりがるのかは参拝してからのお楽しみ。読者の皆さんが1万円紙幣とたくさんのご縁がありますように。

■1Day満願ならず!

尾久八幡神社の社号標

 七社神社を後にして、飛鳥山電停まで戻っても良いが、坂を下ると2つ先の栄町電停があるのでどちらでもよい。区は変わって荒川区の宮ノ前電停で下車する。いかにも神社の前に電停がありそうな名称だが、本当に目の前に尾久八幡神社がある。八幡神社なので主祭神は応神天皇である。

日頃の行いが悪いとこうなる

 これで4社目、満願と張り切って参拝した後に社務所に行くと休業日の張り紙が。記者の日ごろの行いが悪いためなのか、参拝は果たしたものの御朱印を授与してもらえないので満願とは言えず、後日改めて都営バスで亀戸駅前から大関横丁まで里22系統で行き、三ノ輪橋から都電に乗って御朱印を拝受した。

日付が3日後になっているが後日拝受した尾久八幡神社と境内社・厳島神社の御朱印

 残念ながら1日で満願とはならなかったが、その気になれば休日の数時間で4社巡りができるので、冷房の効いた都電車内と神社の木陰で涼を取りながら巡ってみてはいかがだろうか。もちろん都営バスでアクセスすることも忘れずに。


■【付録】バス占いの見方

無料の四柱推命サイトから自身の命式を出せる

 月初に掲載している「バス占い」は、あなたの十干(じっかん)で四柱推命を中心に鑑定している。1桁のラッキーナンバーとカラーも同時掲載するので、行先番号や社局番・登録番号や塗色等でラッキーなバスを見つけて、乗りバス・撮りバス・見バスの参考にしていただきたい。
・占者:本稿記者/四柱推命鑑定師 古川智規
・監修:認定四柱推命講師 長内麻子(一社・日本占道協会)
(本鑑定の有効期間は令和6年8月7日9時9分から同年9月7日12時10分まで)

この例では丁(ひのと)の欄を見る

 占い方は、どこでも構わないので無料の四柱推命サイトで自身の生年月日を入力して命式を出す。日柱の干支のうち十干(甲乙丙丁戊…と続く10種の漢字)を覚えておこう。生涯変わらないので、来月以降も同じ十干の結果で占える。(命式の見方は詳細はギャラリーの画像を参照)

■【付録】8月のバス占い・壬申の月

この例では壬(みずのえ)があなたのタイプ

 【甲(きのえ)】好奇心・アイデアでミラクルが起こる可能性あり!琥珀色・8
 【乙(きのと)】新しいことをどんどん学ぶのが吉。教えるのも良い。アプリコット・4
 【丙(ひのえ)】想像を形に。頭の中にある考えを行動に移すと運が向く。バイオレット・2


 【丁(ひのと)】仕事運が好調。ただし、自由な時間も必要。メリハリを。モーブ・1
 【戊(つちのえ)】自分のアイデアを他者に伝えよ。広い人脈が鍵となる。サファイア・9
 【己(つちのと)】コツコツできる時もあれば飽きる時もある。自分の波を掴め。レインボー・7


 【庚(かのえ)】物事に対して努力ができる。楽しめればさらに良い。衣食住が吉。藍色・1
 【辛(かのと)】頭の回転が冴え、資格や高等技術の取得に縁。強い運気。アクアグリーン・2
 【壬(みずのえ)】自分に嘘をつくべからず。自分らしさが最も信用される。ラベンダー・5


 【癸(みずのと)】結果が出やすい。信念を大切にしつつ直感を信じると良い。レモン・3

以上が8月のバス占いだ。人生を切り開いていくのは自身で、占いが何かをしてくれるわけではなく、行動しようとするあなたの背中を押してくれるものと考えて、楽しいバスライフを満喫していただきたい。

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