株式相場の荒い値動きを表す教訓に「山高ければ谷深し」という有名な格言もあるが、それにしてもこの2日間の極端な乱高下にはびっくり仰天である。
8月6日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)の終値は前日比3217円04銭高の3万4675円46銭と急反発した。上げ幅は一時3400円を超えるなど、1990年10月に記録した2676円高を超え、過去最大。前日には4451円安と過去最大の下げ幅を記録したが、一転して割安感が意識され個人投資家や企業を中心に多くの銘柄が買い戻された。
また、東京外国為替市場でも5日には一時1ドル=141円台まで円高・ドル安が進んだが、6日は146円台まで円安が進み、輸出関連株などに買い注文の動きが広がったとみられる。
きょうの読売、産経が1面トップで「東証急反発3117円高、上げ幅過去最大」などと報じているが、「株安のきっかけとなった米国経済の景気減速に対する懸念は依然としてくすぶっている」(朝日)や「市場の先行きには不透明感も漂う」(毎日)など、当面は不安定な動きが続くとの見方も少なくないようだ。
前日の大暴落から一転、過去最大の上げ幅を記録した中、稼ぎ頭のインド市場が好調のスズキが発表した2024年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比58%増の1142億円となり、6年ぶりに最高を更新した。ただ、25年3月期通期の業績予想は「為替相場の見通しが不透明なこともあり、据え置いた」という。如何にも絵に描いたような慎重居士の対応である。
決算発表で好調をアピールしたスズキ スペーシア 新型2024年8月7日付
●株3217円高、上げ幅最大、3万4675円、前日暴落から一転(読売・1面)
●川重「うみを出し切る覚悟」、社長談話、海自に裏金接待疑惑(朝日・7面)
●グーグル検索は独禁法違反、米連邦地裁判決(毎日・4面)
●トヨタ・ホンダ・日産、中国販売マイナスに、7月、EV拡大・値下げ激化(産経・10面)
●車内の温度上昇塗料で防ぐ、日産「勝手に冷える車」実現へ (産経・10面)
●スズキ、純利益58%増、4~6月最高、四輪車の利益率向上 (日経・17面)
●ヤマハ発、純利益9%増、1~6月最高、二輪の高価格モデル好調(日経・17面)
●自動車素材の出荷停滞、ゴムや鋼材、認証不正響く (日経・24面)
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