トヨタ自動車(以下トヨタ)は、夏場の車内熱中症の危険性について訴求するプロジェクト『トヨタのとけネコ』を8月7日より公開した。2024年の夏は全国的な猛暑が予想されている中で、これからいっそう車内熱中症のリスクが高まる。
トヨタが車内での熱中症についての意識調査を実施したところ、エアコン停止後熱中症警戒レベルに達する時間は「10分以上」と選択した人が4割に達した。しかし、実際には「5分」でも熱中症指数は警戒レベルに匹敵するため、短時間での熱中症リスクの認知がまだ薄いことが課題として浮き彫りになった。
調査は7月23日から25日にかけて、20~60歳代の自動車を日常的に運転する男女1000人を対象にインターネットで実施された。調査結果からは、車内での熱中症対策が不十分であることが明らかになり、特に車体への散水などの対策が行われていないことが浮き彫りになった。
これらの結果を受けて、トヨタは夏場の車内熱中症の危険性を可視化したコンセプトムービー『トヨタのとけネコ』を8月7日より公式Xで公開する。ネコ型フィギュアが車内温度上昇するたびに溶けていく様子を描いたこのムービーは、車内温度上昇を視覚的に訴求するものだ。また、8月8日から18日まで、公式Xではお出かけ時のシチュエーションに合わせて溶ける様子を描いた「#今日のとけネコ」を投稿する予定だ。
名古屋工業大学の平田晃正教授は、「お子さんやペットの場合、大人と体型が異なるため体温が上昇しやすく、同じ環境下でも幼児の体温上昇は大人の1.5倍程度になる」と指摘している。特に、車内ではエンジン停止から5分で暑さ指数が“警戒”レベルとなり、10分程度で熱中症になる可能性があるという。また、湿度が低いため汗がすぐに蒸発し、気づかないうちに脱水になるリスクも高い。
トヨタの『トヨタのとけネコ』プロジェクトは、これらのリスクを広く認知させるための重要な取り組みであり、夏場の車内熱中症対策の意識向上に寄与することが期待されている。
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