フォルクスワーゲン(VW)が開発中の小型EV、『ID.2』のプロトタイプをカメラが初めて捉えた。ID.2は2023年4月に『ID.2オール』コンセプトとして予告された小型EVだ。現在、VW「ID」シリーズには小型車セグメントのモデルはなく、これが初の導入となる。
ニュルブルクリンクで捉えたプロトタイプは、兄貴分『ID.3』のボディをまとったテスト車体だが、ホイールベースはID.3より短く、それに伴い後部ドアも短く処理されている。また足回りにも、姉妹会社の「クプラ」から流用された20インチの大径ホイールが装着されている。
VW ID.2 プロトタイプ最大の注目は、充電ポートの位置で、ID.3が助手席側リアフェンダーにあるのに対し、このプロトタイプは助手席側のフロントフェンダーに配置されていることだ。
市販型ID.2の基本骨格は「MEBエントリー」アーキテクチャを採用する。これは、これまでの「MEB」プラットフォームの最適化&低コストバージョンで、個別の設計変更に対してより柔軟だ。
そして電気モーターについて、現在EVの大半がリアマウントであるのに対し、フロントにマウントしたシングルモーターパワートレインで動作する。このことにより製造工程の簡素化が可能になるだけでなく、従来人気の内燃機関モデルのような、ユーザーより馴染みのある車体プロポーションとドライビングダイナミクスを手に入れるのだ。
VW ID.2 プロトタイプID.2市販仕様のボディサイズは4.4mと予想され、50~80kWhのバッテリーを搭載、最高出力222psを発揮、WLTPサイクルでは最大450km以上、より厳しいEPAサイクルでも400km以上の走行が可能となる。
ID.2は実質的に内燃機関を搭載した『ポロ』の後継モデルとなり、価格はVWの予告通りなら2万5000ユーロ(約410万円)以下が期待できる。ワールドプレミアは、最速でも2025年末とされ、発売後はクロスオーバーの『ID.2X』、さらにIDファミリー最小となる『ID.1』も計画されている。
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