実は世界で初めて100キロを出したクルマがEVであったことは知らない人も多いと思う。だが、EVの加速力はガソリン車を上回る性能を有しており、信号ダッシュならあのランボルギーニにだって勝ってしまう。今回は、その中でも特に加速力が異次元のピニンファリーナ バティスタを紹介しよう。
※本稿は2024年7月のものです
文:西川 淳/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年8月26日号
■BEVの加速を味わえばクセになる!
ロードカーに加速革命をもたらしたBEV。シグナルGP(信号ダッシュね)なら、テスラだってランボに勝ってしまえる。
タイカンやアイオニック5NなどいろんなBEVのカタパルト加速に衝撃を受けたけれど、なかでも異次元に速かったのはピニンファリーナバティスタ。なんと0〜100km/hは2秒以内。
箱根ターンパイクを貸し切って行われた試乗会で試したのだけれど、タイヤが転がって走っているとは最早思えないほど衝撃的な加速だった。
肉体を放ったらかしにして神経だけ飛び出していく感じ、というかヴェイロン以来、久々に身体中の血液だけが背中に移動する感覚を味わった。
何が凄いってそれを制御するシステム。4つのモーターが四輪のトラクション状態を常にモニタリングしている。濡れた路面でもその加速を味わえたのだから、自動車の新しい走りが生まれようとしていると言えそうだ。
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