春先は乗り換えや旅先でのレンタカーなど、乗り慣れないクルマに乗る機会が増える季節。給油の際に誤った油種を選択してトラブルにならないよう、誤給油が起こす症状と対応を知っておこう。
文/デグナー12(Team Gori)、写真/写真AC、トヨタ、マツダ、デグナー12(Team Gori)
■給油の際は給油口の裏を確認
誤給油を防ぐには車検証や給油口を確認して車種に適した油種を把握しておくことが肝心。車検証にはレギュラー、ハイオク仕様のクルマはガソリン、ディーゼル車は軽油と記載されている他、国産車であれば給油口のフタの内側に貼られたステッカーで油種の確認が可能。
クルマによって油種が異なるのは、エンジンの構造や特性に応じた油種があるため。間違った油種を給油してしまうと本来の性能が発揮されないばかりか、壊れてしまうこともある。誤給油によるトラブルは増加傾向で、その要因はガソリンスタンドのセルフ化や、トラック、バス以外にもディーゼルエンジンを搭載したクルマが増えていることにあるだろう。
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■では間違った油種を給油するとどうなる?
間違えてはいけない油種がガソリンと軽油。ガソリン車に軽油を入れた場合、エンジンのパワーダウンやアイドリング不調が発生。排気ガスは黒くなり、やがてエンジンは止まる。ディーゼル車にガソリンを入れた場合、パワーダウンやアイドリング不調、エンジンストップは同様だが、白い排気ガスが出て、エンジン音が高くなるなどの症状が現れる。
一方、ハイオクとレギュラーの誤給油はそこまで深刻な事態になりにくい。ハイオク仕様のクルマにレギュラーを給油した場合、走れないことはないが、エンジンの異常燃焼を起こしやすくなるため、高負荷をかける走行は禁物。ちなみに、レギュラー仕様のクルマにハイオクの給油は特に問題ない。
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■誤給油してしまった時の対処法は?
まずは絶対にエンジンを始動しないこと。燃料ポンプが作動してしまうのでイグニッションもONにしない方がいいだろう。すぐに燃料の抜き替えをすれば大きなトラブルにはならないが、エンジンを始動させた場合は燃料の入れ替えに加え、燃料フィルターの交換、燃料配管の洗浄、噴射ポンプの交換など、修理費用は高額になる。
給油前の燃料の残量によって誤給油による症状の程度や発生タイミングはマチマチ。もし誤給油に気付かず走行を続けて前述の症状に見舞われた場合はすぐに安全な場所に停止させてロードサービスを手配し、被害を最小限にくいとめよう。
スポーツモデルだからハイオク、輸入車だからディーゼルと安易に考えないこと。普段乗らないクルマほど慎重に確認し、自信がない場合はセルフではなく、フルサービスのガソリンスタンドを利用することも選択肢に入れよう。
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