長野県上田市の複合商業施設アリオ上田で9月14日から16日までの3日間、「クラシックカー展示会」が開かれ、国内外の旧車や平成生まれのネオクラシックカーなど延べ140台が集結した。
2021年に始まった昭和平成生まれの旧車イベントで、春と秋に開催。初回から日本旧軽車会(吉崎勝会長)が協力しており、今では長野県下でも有数のクラシックカー展示会となっている。
参加資格は平成12年(2000年)までに生産された車両で、老若男女が楽しめる幅広いラインナップになっているのが特徴だ。
県内から初参加していたのは、初代S30型の日産『フェアレディZ-L』(1973年)。父親から受け継いだという2桁ナンバー車で、オーナーによれば新車購入時には県内で2台のみの登録だったという。これまでエンジンをはじめとしたレストアを2回。排気系をインマニからリアピースまで抜けの良いステンレスに交換、ホイールはサファリラリータイプのマグ風のワンオフものに。シートも当時のように復元するなど、美しいたたずまいだった。
そのZを日頃からメンテナンスしているという自動車整備業のオーナーが持ち込んだのは、今見ても斬新な「プレーンバック」スタイルの日産『チェリークーペX-1・R』(1974年)。ある地域の物置にあったものを長年かけて再生させた個体で、ルーフなどは子供の足跡があるなどあちこちがボコボコのひどい状態だったとか。見た目はノーマルにして、A12型エンジンは1300ccにボアアップしてハイカムに、クラッチはOS技研のツインプレートにするなど、「相当早いです!」と満足気であった。
お隣の群馬県から走って来たというのは、2代目のトヨタ『スタウト』(1966年)2t積。1900 ccエンジンを搭載した小型トラック。オーナーは古くからの左官業者で、スタウトは今も現役の働くクルマ。これが欲しくて33年前に購入したそうだが「その時は既に古いクルマでした」と笑う。よくドラマ『北の国から』で黒板五郎が乗っていたトラックでしょうと言われるそうだが、「あれは後の2000ccです」(更にスポンサーの関係で途中から日産『ジュニア』になる)。「スタウトという名前の通り頑丈です」と頼りになる相棒のようだった。
3連休初日の14日は国産車、15日は外国車とシザーズドアのダイハツ『コペン』、16日は軽自動車などと、連日異なる車両の展示を行い、交通安全パレードなども行われた。人出も多く、思わぬ貴重なクルマを前に買い物客らが珍しそうに眺めていた。
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