2024年9月20日(金)・21日(土)に宮城県仙台市の夢メッセみやぎにて東北の地域部品商3社(株式会社佐藤部品、三和自動車商事株式会社、株式会社山形部品)が実行委員会に名を連ねる自動車アフターマーケット事業者向けのビジネス展示会「オートアフターマーケット東北 2024(以下、AA東北2024/実行委員長:株式会社山形部品 代表取締役 五味健一)」が開催され、2日間合計で昨年を超える1528名の来場者を集め、盛況の内に幕を閉じた。

本展示会の大きな特徴は、実行委員会メンバーに加えて、特別協力という形で東北6県の部品商9社(石巻パーツ株式会社/株式会社いわき部品商会/株式会社エスビー商会、株式会社佐藤部品商会、仙台日新自動車株式会社/株式会社フジモーターズ/北進自動車部品株式会社/株式会社最上部品/有限会社盛岡自動車部品)が参加している点だ。“東北地方の自動車アフターマーケット活性化”という命題に対して、東北の地域部品商が一丸となってイベントを盛り上げた点は、他の展示会と比べて非常に興味深いと言える。

開会式でのテープカットの様子
AA東北2024実行委員会を代表して挨拶する株式会社佐藤部品代表取締役社長佐藤徹氏

自動車アフターマーケットビジネスの羅針盤

今回のAA東北2024には、最新の整備機器、部品、用品、ツールを始め、カーディテイリング関連の商材、IT関連のサービスなど、98社・311小間が出展。また10月から本格運用が開始されるOBD検査を目前に控える中で、関連するセミナープログラムや検査用スキャンツール実演コーナーが設けられ、自社の今後のビジネス展開に役立つヒントを得ようと多くの来場者が真剣な眼差しで各ブースを訪れていた。

OBD検査に関連するセミナーに登壇した一般社団法人宮城県自動車整備振興会専務理事寺戸成周氏
寺戸氏のセミナーには多くの聴講者が集まり、熱心にメモを取る姿が多く見られた
検査用スキャンツール実演コーナーには8機種の検査用スキャンツールが並んだ
スキャンツール実演コーナーでの実演の様子
OBD検査の本格運用を目前に控える中、自社に合ったツールの選択が求められる

自動車アフターマーケットの地殻変動の象徴となったアイシンの展示

ここ最近の自動車アフターマーケットは、ルールや法律の改正が続いており、まさに大変革の時代を迎えているが、そんな中で、アフターの分野における商流を大きく変えることを示したのが、世界的な部品サプライヤーのアイシンだ。今回のAA東北2024では、タイヤの新ブランド「AITERRA(アイテラ)」や水性塗料などを含む新商品群のラインナップをどこよりも早く今回のAA東北2024で世界初披露し、来場者を驚かせた。

なお、アイシンの出展内容の詳細は、当編集部による取材記事(ベールに包まれていたアイシンの自動車アフターマーケット向け新商品群…業界の地殻変動を象徴するラインアップを揃え、世界初披露!【オートアフターマーケット東北2024】)ご覧頂ければと思う。

世界初披露の新商材・サービスを発表したアイシンブース

車の長期保有により活況を呈するディテイリング市場

クルマを長く大切に乗る人の増加に合わせて、コーティングや、撥水剤、プロテクションフィルムなどクルマの美観を保つカーディテイリング関連の商材・サービスのニーズも高まっており、関連するブースでは積極的に各種商材の実演が多く行われていた。

激変する自動車アフターマーケットで生き残っていくためのヒントを見つけようとする来場者の眼差しはまさに真剣そのものだった。自社の規模やビジネスに合わせた今後の運用体制の再確認、再構築はもちろんだが、自社でどこまで対応するのか、「自社のポリシー」をしっかりと定める上でも、今回のAA東北2024は大いに参考になる展示会であったのではないだろうか。

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