函館地区バス協会・道南地域公共交通活性化協議会は「函館・道南地域でバス運転手として働いてみませんか?」として、バス運転手合同就職相談会を開催する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■実施の背景
この相談会は会場での対面相談に加え、初めての取り組みとして、関東圏・関西圏在住の方を対象にWEBを用いたオンライン相談も実施する。
バス運転士不足は全国的に深刻な問題として広く認識されている。バス運転士は住民や観光客にとって必要不可欠な移動手段として、まちを支える仕事だ。本相談会の当日は、道南のバス会社やハローワークの各担当者が、対面又はWEBで相談を受ける予定だ。
北海道での運転士の募集を広く首都圏や関西圏にまでWEBを利用して参加者を募るのは初とみられる。
■実施概要
本相談会の実施日時は2024年10月27日(日)8時30分~16時30分で、場所は函館市の渡島合同庁舎で、オンラインはZOOMを使用する。
参加対象者は、バス運転手の業務に興味・関心のある方、バス運転手へ就職・転職を検討されている方で、未経験の方や大型二種免許未取得の方も大型二種免許取得支援を実施している会社が参加するので気軽に相談してほしいとのこと。
■参加バス事業者
本相談会に参加するバス事業者は8社の予定で、函館バス・エイチ・ビー観光・マルジュウ高田 厚沢部観光バス・函館タクシー(函館帝産バス)・北海道バス・ケーエス 北の星観光バス・大沼交通・網走バスだ。
実施する相談内容としては、採用や養成制度等に関することはバス会社との個別相談で、雇用保険や各種手当等に関することはハローワークとの個別相談で行う。
■域外からの参加には高い壁か
バス運転士は地方に限らず首都圏でも不足している。いわば日本全国どこでも募集しているのが現状だ。人口の多い首都圏や関西圏から募集するのは自然な流れと言える。しかし、都市部に住む人が運転士になるのであれば賃金水準の高い都市部で就職をするのが自然な流れだ。
ましてや北海道に転居してまでバス運転士になろうと思うにはかなり高いハードルがある。たとえば住居はどうするのかといった基本的な問題だ。様々な施策や期間限定の支援では長く居を構えて運転士として働こうとは思わない。
免許取得については普通AT限定でも大型二種免許を事業者の負担で取得できる会社まで出てきている中で、もはや免許の問題や心配は「ない」のが主流だ。やはり転居に伴う衣食住の環境が永続的に安定するのかどうかが最大の関心ごとなのだろうと思われる。
こうした心配がないことが参加の前提となるのは言うまでもなく、広く域外から運転士を募集するのであれば賃金等の待遇面も大切だが永続的な生活基盤の安定の方が重要だろうと思われる。
経済状況が低迷しているからこそ、魅力ある仕事として打ち出していくチャンスでもある。乱暴な言い方であることを承知の上であえて書くと、待遇や生活基盤の安定はお金で解決できる最もやりやすい部分である。であれば横並びでなく、やったもの勝ちで運転士を総取りできるチャンスなのかもしれない。
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