よく、「古いタイヤは危ないから換えなきゃダメ」と言われることが多い。ミゾがあっても言われる言葉だ。ミゾがあるのであれば大丈夫と思ってしまう人もいるかもしれないが、なぜ古いタイヤは危ないのだろうか?今回の記事ではその理由を紹介していこう。
文:西川 昇吾/写真:ベストカーWeb編集部:@AdobeStock(piai@AdobeStock)
■ゴムが固くなるのが原因!?
「古いタイヤは危ない」と言われているが、実はタイヤが古くても車検はOKだ。だからこそ、古くなったタイヤの交換の必要性というのは、いまいち世間的には知られていない印象がある。
古くなったタイヤが危ないとされている理由、それはタイヤのゴムが固くなってしまい、柔軟性を失うからだ。柔軟性を失うと、グリップ力を失ってしまい路面を掴む力が弱くなる。
そのため走る、曲がる、止まるといった基本的な性能が低下してしまうのだ。基本的な性能が低下するということは、安定性にも大きく影響してくる。
制動距離だって伸びてしまうし、ハンドルを操作しても思ったように曲がらない。だから古いタイヤは危ないと言われるのだ。
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■なんでタイヤのゴムが固くなるの?
ではなぜタイヤのゴムは固くなり、柔軟性を失うのだろうか?大きな原因としてはゴムから油分が揮発することが理由となっている。また、直射日光の影響なども大きい。紫外線やオゾンといった外的要因もある。
このため、スタッドレスタイヤなどの保管時には直射日光を避けて保管することを推奨しているのだ。
駐車する時にも、出来るだけ西日がタイヤに当たらないようにするなどの工夫をすれば、タイヤに対するダメージが少なくて済む。
定期的な空気圧チェックや「急」が付かないタイヤに優しい乗り方によって、タイヤへのダメージを少なくすることが出来るのだ。
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■タイヤのチェック方法
タイヤが古いか否かは、サイドウォールに刻印されている製造年月日をチェックすると分かる。ここには製造年と製造週が刻印されている。
例えば0623と書かれていたら、2023年の6週目製造であることを指していて、2023年2月上旬から中旬頃となる。長くても5年経過していたら交換することをオススメする。
また、タイヤの製造年月日が新しくても、保管状況によってはタイヤが固くなってしまうことがある。そんなときにチェックしたいのがゴム硬度だ。
ゴム硬度は0~100までの間の数値で表されるもので、数字が小さいほど柔らかいため、小さな数字のタイヤほどゴムが新鮮な状態と言える。
あくまで目安だが、スタッドレスタイヤの新品硬度は40~45程度と言われていて、55~60で要注意、60以上で即交換と言われている。
このゴム硬度計はタイヤショップには置いてあると思われるし、インターネットで購入することも可能だ。気になる人は調べてみるのもいいかもしれない。
地面とクルマを唯一設置させているパーツであるタイヤ。クルマの中でも最も重要なパーツと言われることも多い。
そんな命を乗せている重要なパーツなだけに、古くなっていないタイヤで精神的にも安全なドライブを心がけたいものだ。
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