ルノー傘下のアルピーヌは、100%電動のスポーツファストバック『A390_β』を発表した。実車は10月14日、フランスで開幕する「パリモーターショー2024」で初公開される予定だ。

このショーカーは、アルピーヌが掲げる「ドリームガレージ」構想の2番目のモデルを予告するものだ。

A390_βは、流体力学に基づいた流線型のシルエットが特徴。水滴からインスピレーションを得たというこのデザインは、機能性と空力性能の最適なバランスを実現している。サイドビューには、アルピーヌ車の特徴的なラインが採用され、静止時でも動きを感じさせる印象を与えている。

空力性能を高めるため、車体には様々な工夫が施されている。フロントには「フライングブリッジ」と呼ばれる構造が設けられ、車体上部の空気の流れを改善。また、マイクロパーフォレーテッドグリルが最適な空気の流れを導き、サイドのワイドスクープが自然な空気の流れを加速させる「エアカーテン」を作り出している。

アルピーヌ『A390_β』

リアエンドには、「Light Follows Function(光が機能に従う)」というコンセプトが適用されている。ライトがショーカーの空力要素を強調する設計となっており、ルマンを走るアルピーヌレーシングカーを彷彿とさせるシャークフィンは、流動性と安定性の象徴となっている。

さらに、リアディフューザーと調和する発光ストリップは、80mm伸縮可能な設計となっている。これにより、A390_βは「ショートテール」から「ロングテール」デザインに変形でき、空気抵抗係数を低減し、走行可能距離を向上させることができる。

アルピーヌによると、A390_βの外観デザインは、将来の量産モデルの85%を反映しているという。このショーカーは、形状が機能に従うという哲学を体現し、技術的要素と空力的要素が意図的にスポーティに設計されている。

ファストバックという車体形状は、流動性とスポーティさ、そして広々とした室内空間を兼ね備えている。急傾斜のリアウィンドウは、途切れのない一本のラインのように見え、車両の空力性能に貢献している。

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