トヨタ自動車が米国で、10代のドライバーの安全運転スキル向上を目指す新たな教育プログラム「Risk-ATTEND」を開発した。
このプログラムは、トヨタの協調安全研究センター(CSRC)チームが、マサチューセッツ大学アムハースト校(UMass-Amherst)およびDiscovery Educationと共同で開発したものだ。
米国運輸省によると、2021年時点で全運転免許保有者の5%にあたる1170万人が15歳から20歳の若年ドライバーだという。こうした状況を踏まえ、トヨタは新米ドライバーの安全教育に力を入れている。
Risk-ATTENDは、ウェブブラウザベースのトレーニングプログラムで、新人ドライバーの潜在的な危険検知・予測能力を加速度的に向上させることを目的としている。統計分析によると、トレーニング後には危険予測の正確性が大幅に向上し、参加者の視線の動きにも改善が見られたという。
さらに注目すべき点は、53人の参加者のうち84%が、トレーニング後に一時停止標識での完全停止回数が増加したことだ。これは、プログラムの実効性を示す重要な指標となっている。
UMass-Amherstは、マサチューセッツ州で運転免許取得後6か月以内の16歳から18歳の参加者53人を募集。各参加者は、シミュレーター内で10~15分間の運転を行い、トレーニング前後での変化を測定した。
また、トヨタはDiscovery Educationと協力し、Risk-ATTENDの一般向けバージョンを「TeenDrive365」プログラムの一環として提供している。TeenDrive365は、10代の若者の安全運転習慣を促進し、注意散漫運転の撲滅を目指す包括的なプログラムだ。
このトヨタの取り組みは、若年ドライバーの安全意識向上と事故防止に大きく貢献することが期待されている。
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