クルマを買い替えるために、いまのクルマを査定に出してみると、思いがけず高値がついたり、逆に期待していたよりも値がつかなかった、ということ、ありますよね。年式が新しく、走行距離があまり多くない、という条件でも、下取りがよくなるとは限らず、中古車の査定はなかなか奥が深いもの。
アルファードやヴェルファイア、ランドクルーザー300/250など下取り(買い取り)が高いクルマとして有名なクルマはいくつかありますが、今回は、持っていれば将来的に下取りが爆上がりする(かもしれない)クルマをいくつかご紹介しましょう。
文:吉川賢一/写真:NISSAN、TOYOTA
将来、爆上がりする可能性が濃厚「日産 GT-R」
2025年8月に生産終了することが明らかとなっている日産「GT-R」。2007年の初期モデル登場から、ここまで販売が続けられてきたGT-Rは、古くて過走行気味の個体でも、当時の新車時価格からそれほど価値が下がらないクルマのひとつです。実際、業者向け中古車オークションでは、2024年モデルの中古相場が、新車時価格プラス100~200万円という価格となっています。
現在は、現行型の最終モデルとなる2025年モデルが生産されていますが、ベースグレードで税込1444~1558万円、T-Specは税込2035万円、GT-R NISMOは税込3008~3061万円と、かなりの高額車。競争率も高く、もはや通常の販売ルートでは入手は困難ですが、10年後、20年後には、かなりのプレミアモデルであることは間違いないでしょう。
GT-Rの中古車をもっと見る ≫いつ受注終了となってもおかしくない 「ランドクルーザー70」
2023年11月に、2度目の復活をしたトヨタ「ランドクルーザー70」も、将来価値が上がると考えられるモデルです。1984年に誕生したランクル70は、本格的なオフロード設計、強靭なフレーム、高い基本性能、シンプルなパーツ構造などによって、世界中で大人気となりました。2004年に販売終了となりましたが、ランクル70のデビュー30周年となる2014年に1年限定で再販売。このモデルが予想外に大ヒットし、現在も中古車価格が落ちていない車種となっています。
現在販売されているランクル70は、2.8L直噴ターボディーゼルエンジンに6速ATを組み合わせ、駆動方式はパートタイム4WDの本格オフローダーです。現在(2024年11月時点)はカタログモデルとして販売されており、月販計画は400台と発表していますが、いつ受注終了となってもおかしくはありません。納期は1年~2年となっているようですが、長い納車待ちを耐えて購入しておくと、いずれ価値が上がる可能性は高いでしょう。
カローラクロスハイブリッドは、いま下取りが高いクルマ
将来的に、ではなく、いま持っていると高い下取りが期待できるのが、トヨタ「カローラクロスハイブリッド」です。なかでも、ハイブリッドのZ(2WD)は、いま中古車の需要が高く、この高い需要によって下取りも高くなっています。高い需要の理由は、海外輸出。特にバングラデシュからの需要が非常に高くなっています。バングラデシュは、日本と同じく、左側通行・右ハンドルの国。かつてはトヨタ「プレミオ」が大人気でしたが、洪水の多い国柄であることから、昨今は車高の高いクルマの人気が上がってきており、なかでもこのカローラクロスハイブリッドが人気となっているようです。
ただしバングラデシュには、中古車の輸入に関して、「製造年5年落ち」までという輸入規制があります。5年落ちまで1年落ちでも2年落ちでも輸出できるのですが、中古車買い取り専門店の担当者によると、関税や税金の関係で、輸入規制の最終年を狙うほうが、高い査定が期待できるそうです。ちなみに、業者向け中古車オークションでは、3年落ち(2021年式)のカローラクロスハイブリッドZ(2WD)の価格は330万円ほどと、新車時の車両価格超えを達成。カローラクロスハイブリッドのオーナーさんは、5年落ちとなるタイミングで、一度今後のカーライフを見直してみるのもいいかもしれません。
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ランクル70のように、名車と呼ばれてきた車種の復刻のほか、限定生産モデル、最終生産モデルなども、プレミア価格となる可能性が高いクルマ。タイミングがあえば購入しておくと、思いがけず高い下取りとなる可能性もあります。もちろん転売だけを目的にして購入することは(本当にそのクルマを欲しいと思っている人のもとにクルマが届きづらくなってしまうため)避けるべきですが、楽しく乗ったあとも、高い下取りがあることは、やはりうれしいもの。参考になれば幸いです。
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