100年先を見据えて大規模リニューアルが進行中の首都高速。「あー日本橋が地下化するんだろ」なんて軽く考えてたらそれだけじゃなかった。都心環状線はルートまでガラッと変わるのだ!

文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=Route16@Adobestock)首都高速

■今の八重洲線が新しい都心環状線になる!

大きく変わるのは都心環状線の赤で囲ったエリア(地図出典:首都高速)

 あちこちで老朽化が進み、大規模更新・大規模修繕が進む首都高速。都心環状線(C1)については、「日本橋の高架部分が地下化されて空が見えるようになる」って話題が先行しがちだが、実はそれだけじゃない。C1の「右上」にあたる江戸橋ジャンクション付近がほぼまるまる「消える」のだ。

 都心環状線外回りを竹橋ジャンクションから銀座方向へ走っていると思ってほしい。現在なら神田橋ジャンクションを直進して江戸橋、京橋と走るが、リニューアル後はこのルートだと銀座方向へは行けなくなる。

 ここはまさに「日本橋の地下化」区間だが、日本橋を通過した後ぐいーんと持ち上がって江戸橋ジャンクションに接続し、銀座方向へは行かずに箱崎ジャンクション(6号、7号、9号)へ向かってしまうのだ。

 では都心環状線はどうなるのか。こちらは神田橋ジャンクションから地下に潜る八重洲線が本線となる。

都心環状線の江戸橋ジャンクション付近。将来の都心環状線はここを通らない(show-m@Adobestock)

 現在の八重洲線は東京駅東側の地下を走った後、西銀座で浮上してKK線に接続するが、KK線はすでに将来の廃止が決定している。八重洲地下から西銀座の高架へ繋ぐ勾配が、大型車が上れるほど緩やかにできないことが原因らしい。

 そこで新たな都心環状線はKK線手前で左に90度曲がり、そのまま地下を走って京橋ジャンクション付近で既存のC1に接続する。この間には新たに800mのトンネルが掘られる予定だ。

 神田橋と京橋を繋ぐ地下区間は、従来の高架橋よりも路肩を広くできるという。その結果クルマの走行性が高まるほか、万一の際の緊急車両の通行なども容易になるだろう。

 新ルートの完成は2040年頃と見られているが、これによって東京の風景は再び大きく変わることになるだろう。都心のドライブがより安全で快適なものになることを願いたい!

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