昨年10月、岩手県陸前高田市で「奇跡の一本松」を題材にした劇を披露した市立横田小6年(当時)の児童たち
昨年10月、劇の題材となった岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」を訪れた市立横田小6年(当時)の児童たち(横田小提供)

東日本大震災の津波に耐えた「奇跡の一本松」が立つ岩手県陸前高田市の小学校で昨年、一本松を題材にした劇が作られた。「震災の記憶を絶やしたくない」と児童らが熱演。脚本を書いた秋吉幸江教諭(46)は「一本松を除き、7万本もの松が津波で失われた。それでも古里への思いは変わらない」とし、後世に継承されることを願う。

全校児童約40人の市立横田小。劇は昨年10月、当時6年に在籍した全5人の児童が学習発表の場で演じた。5人は震災を直接経験しておらず、住民らの話を聞き集めた。

一本松を含む高田松原は江戸時代、潮の被害を防ぐため多くの松が植えられ、景勝地として親しまれた。劇はそんな歴史を紹介しながら、震災の場面を描く。

劇の再演予定はないが、他の小学校などから要望があれば、動画データを送付するという。

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