私はばあちゃんにとって初孫で、孫の中で一番かわいがってもらった。

私が8歳のとき、ゼンマイもみとちまき作りを教わった。

10歳のとき、ばあちゃんが畑で作ったトマトをもぎ、その甘さを知った。

17歳のとき、勉強と部活で忙しくなり、ばあちゃん家へ行かなくなった。部活の大会に母とこっそり来て応援していたことを後で知った。

21歳のとき、就職先へ勝手に訪問し、私は何も知らぬまま看護責任者に怒られた。その日は、電話越しにばあちゃんへ初めて怒りをぶつけた。

24歳のとき、私が結婚した。ばあちゃんは結婚式に参列したが、うれしいのか悲しいのかよくわからない表情をしていた。

34歳のとき、畑作りを教わった。きゅうりでぬか漬けを作り、ばあちゃんに食べてもらい、とても喜んだ。

41歳のとき、梅干し作りを教わった。長年作ってきたからこその経験を教わった。

47歳のとき、ばあちゃんの具合が悪くなった。ばあちゃんとお別れするかもと覚悟を決めた。でも、元気になりほっとした。

ばあちゃんは今年で95歳。ひ孫9人。きっと100歳まで生きる。まだまだばあちゃん孝行をさせてほしい。

霜鳥恭子(48) 新潟県長岡市

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