20年ぶりとなる新紙幣の発行まで1カ月を切りました。ATMなど新紙幣対応への切り替えが進む中、レトロな自販機が並ぶ施設の対応を取材しました。

新潟県燕市の国道116号沿いにあるホテル公楽園。

【齋藤正昂アナウンサー】
「1階にはテーブルとイスのある飲食スペースが設けられていて、その奥に年季を感じるレトロな自販機が並んでいます」

中でも最も古いのが、約45年前に導入したトーストサンドの自販機です。

【山修商店 山田修英 代表取締役】
「自販機目当てに来られる方は、ほとんどこの機械を目当てに。トーストサンドはうちの看板の販売機」

6月7日も焼きたてのトーストを求めて客が訪れていました。

【客】
「ここの前の道路を通るときは必ずここに寄って、コーヒーとトーストを一つ買うというのが恒例」

長く愛されている自販機ですが…

【齋藤正昂アナウンサー】
「こちらの自販機で使えるのは百円玉硬貨だけで紙幣は使えません。もし、紙幣しか持っていなかった場合は、両替機で千円札を百円玉に両替します」

ただ、両替機が対応しているのは千円札と五百円玉のみ。高額紙幣は従業員が千円札に両替して対応しています。

そんな中、あと1カ月を切った新紙幣の発行。偽造防止の強化や文字が大きく、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインの導入が目的ですが…

【山修商店 山田修英 代表取締役】
「われわれ、中小零細企業が負担に思うようなことばっかりで、どうしてそういうことになってしまうのかなと不満はある」

新紙幣対応の両替機にかかる費用は数百万円…そのため、公楽園では現在の高額紙幣の対応と同じように新紙幣を旧紙幣に交換し、両替機を使用してもらう対応をとります。

【山修商店 山田修英 代表取締役】
「こういう業態の店舗がどんどん減っているので、やれるうちは続けていきたいという気持ちでいっぱい」

新紙幣への対応が迫られる中、民間の負担軽減が求められます。

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