3月31日、開業以来45年続けた小児科の診療所を閉じました。最後に診療所を訪れた方は、閉院の報を聞き、お母さんとともに挨拶に来られた京都にお住まいの27歳の女性でした。

よわい80の老医にとって、感謝と感動の週末でした。多くのお母さんから、感謝のお言葉とお手紙やお花を頂きました。子供たちからは手紙や手書きの絵を手渡されました。そのうえたくさんの涙。職員ともども、涙、涙の日々でした。

できるだけ真面目に時間外、休日も診療に努めた結果だけでなく、正直な診療を続けた結果とひそかに誇りを心に留めています。

そして勤続45年の看護師をはじめ、20年を超える3名を含め6名の自慢の職員に感謝あるのみです。

4年前、コロナパンデミックに際し、いの一番に発熱外来を開設しました。当時76歳の小生には何の迷いもありませんでしたし、家内を含め職員も一人として発熱外来の開設に異を唱える者はいませんでした。

お母さんたちから「先生、お元気で、長生きしてください」と言われると、また涙がこぼれ落ちてしまいました。

お母さん、期待に応えます。

小林文雄(80) 福井県鯖江市

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