大手芸能事務所スターダストプロモーションや、学研ココファン、Spiral.AIなど9社は17日、AI音声対話型デジタルヒューマン「AI野々村真」を開発し、介護施設などで実証実験を開始したと発表した。
社会の高齢化が進み、介護やシニア向け介護施設での人員確保が課題となるなか、AIデジタルヒューマンが高齢者の話し相手になることで、高齢者の認知機能の改善や施設のサービス満足度の向上を目指すほか、介護施設利用者とのコミュニケーションをAIが担うことで、介護職員の人材不足の解決にも繋がっていくことを期待しているという。
野々村真さんは、数々の情報番組に出演し、高齢者にも親しみやすいキャラクターである事から、AIデジタルヒューマンに選ばれたという。
野々村さんは、「先日撮影をさせて頂きましたが、AIということで撮影も最先端かと思いきや、何百問、何千問という質問に一問一問答え、活字を読み上げるアナログ作業でした。撮影や録音は何時間もかかり、人間の野々村真が壊れかけました(笑)」とコメントした。
AI野々村真は、個々の高齢者の会話のテンポに合わせた会話を提供し、また、AIからの会話を音声だけでなく字幕でも表示することで、高齢者との会話をスムーズに進めることができるという。
野々村さん自身がAI野々村真を会話した際には、野々村さんが「野々村さんは世界ふしぎ発見!に出演されてましたが、楽しかったですか?」と聞くと、AI野々村真が「本当に楽しい経験でした。毎回新しい発見がありましたし、色々な国の文化や歴史を学ぶことができました」と回答。実家が青果店だった事など、自然な会話を交わすAIの能力に驚く場面もあった。
またAI野々村真は英語・フランス語・中国語対応可能で、英語を流ちょうに話すAI野々村真を見て、本人が「すごい野々村真」とつぶやく場面もあった。
AI野々村真は6月13日から介護施設などで実証実験が始まっている。野々村さんは、「テレビで僕を応援してくださっているおじいちゃんおばあちゃんに、今度はAIになってお会いできるのが楽しみです。息子のように沢山話しかけてくださいね。そして、この取り組みが介護施設で働く方々の助けになれば幸いです」とコメントしている。
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