梅雨に入り、全国では大雨による被害も相次いでいます。
線状降水帯が発生するメカニズムを研究している専門家は、県内が線状降水帯が発生しやすい地形だとして、日ごろから備えが必要と訴えています。
長崎大学大学院工学研究科の瀬戸心太 准教授は、22日に市民を対象に講演しました。
長崎大学は線状降水帯発生の予測精度を上げるため、気象研究所や全国の大学などと連携して、メカニズムの解明にあたっています。
県内では2023年9月14日に南部で線状降水帯が発生しました。
この時は事前に発生の予測や呼びかけはありませんでした。
いわゆる見逃しです。
瀬戸心太 准教授
「災害が実際に発生しているのに危険性を事前に予知できなかった。これをなるべく避けていくことが重要である」
2023年の1年間、線状降水帯発生の予測は適中率が41パーセント(目標25パーセント以上)、見逃したのは61パーセント(目標66パーセント以下)と、気象庁の目標水準には達しているものの、精度が高いとは言えません。
瀬戸准教授は、県内は線状降水帯が発生しやすい地形にも関わらず、レーダーサイトからの距離が遠く、観測の空白域にもなっていると指摘しました。
精度を上げる取り組みは続いていますが、参加者は大雨に対して一人一人の危機意識が必要だと改めて感じたようです。
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