日本の動物園で初めて生まれたホッキョクオオカミの赤ちゃん=那須どうぶつ王国提供

 栃木県那須町大島の「那須どうぶつ王国」は24日、幻の白いオオカミと呼ばれる絶滅危惧種「ホッキョクオオカミ」の赤ちゃん2頭が誕生したと発表し、写真を公表した。ホッキョクオオカミの赤ちゃん誕生は日本の動物園で初めて。

 王国によると、2頭は雄と雌で、同園で飼育する雄「アザリー」(5歳)と雌「シンラ」(8歳)から5月16日に誕生。初産のため刺激を与えないよう慎重に見守り、6月2日に初めて健康状態をチェックし、順調に成育していることを確認した。22日時点の測定で、赤ちゃんは雄が体長約40センチ、体重約3910グラム、雌が約40センチ、約3010グラム。

 7月下旬から親子で過ごす様子を一般公開する予定で、王国の担当者は「希少な赤ちゃんの可愛い姿が見られます」と話している。

5月16日に誕生したホッキョクオオカミの赤ちゃん(5月26日撮影)=那須どうぶつ王国提供

 ホッキョクオオカミはアラスカなど北極圏に生息するオオカミの亜種。個体数が少なく、国内での飼育例も多くないという。アザリーは2020年9月にドイツの動物園から、シンラは同11月にチェコの動物園からそれぞれ来園し、ペアで過ごす時間を作って繁殖を試みていた。

 王国では赤ちゃんと両親以外に「サンナ」(雌、5歳)がおり、国内の動物園では那須町と秋田市の2カ所のみで飼育されている。【藤田祐子】

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