愛媛県内の企業での男性の育休取得の広がりが課題になるなか、民間のシンクタンクが1日、「人手不足を理由に放置するのは問題」とし、男性が取得しやすい職場づくりに取り組むよう意見を示しました。

愛媛県の調査によりますと、県内の昨年度の男性の育休取得率は28.5%。2021年度の倍に伸びているものの、取得期間「5日未満」が全体の3割を占めています。

この状況のなかいよぎん地域経済研究センター(IRC)が、県内の会社員ら男女500人にアンケート調査をしたところ、「男性が育休を取得すべき」は9割弱、取得期間については6割が「1か月以上が妥当」と答えました。

この一方、職場での状況は「積極的に推進している」が1割にとどまっていて、取得を妨げる要因は「仕事を引き継げる人がいない/少ない」、「男性が育休を取りやすい雰囲気ではない」がそれぞれ4割になっています。

また県内企業279社へのアンケート調査でも、男性育休を進める上での問題として「人員不足」「仕事をカバーする社員の負担増」がそれぞれ7割となっていて、人手の確保を最大の課題にあげています。

いよぎん地域経済研究センター・矢野一成社長:
「『人がいないから』『引き継げる人がいないから』という理由で放置することは、問題があるのではないかと。一歩でも前へ進んでいく企業側の取り組みが必要なんじゃないだろうか」

IRCは「男性の育休取得に向けて、企業には職場のIT化やDX化を進めることなどが求められる」としています。

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