大津市を舞台にした小説『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)で「2024年本屋大賞」を受賞した同市在住の作家の宮島未奈さん(40)が18日、滋賀県庁と市役所を表敬訪問し、同賞受賞の報告をした。市役所では佐藤健司市長から主人公の成瀬あかりが務めた「びわ湖大津観光大使」のたすきを贈られ、宮島さんは満面の笑みを見せていた。
同作は、わが道を行く成瀬あかりの中高生時代を描く青春小説。成瀬が大学に進学する続編『成瀬は信じた道をいく』と合わせた発行部数は63万5千部に上っている。
滋賀県庁の公館では、三日月大造知事に「このトロフィーを滋賀に持って帰ってきました」と宮島さんが本屋大賞のクリスタルのトロフィーを掲げ、「(受賞は)成瀬の存在とともに滋賀県民の応援が大きかった。ただ、成瀬のことだから通過点と思っている。これからも応援をお願いします」と頭を下げた。三日月知事は、「(今月11日の)受賞スピーチで、『滋賀のみなさん、見てますか』といっていただき、みんなで拍手した」といい、「次に成瀬が何をするのか、何を言うのかワクワクする。作品の映像化も楽しみだし、期待している」と述べた。
一方、大津市役所では、「みなさんに大津の良さを再確認していただけたのかなと思っている」と宮島さんがあいさつ。佐藤市長は、「琵琶湖大津の魅力を世界に発信できるように、成瀬とともにがんばっていきたい」といい、成瀬の「バーチャル観光大使」就任構想について言及していた。
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