福井県内の魅力を再発見する「小旅」のコーナーでは今回、夏休み前にぴったりな、子供に大人気の永平寺町の施設を紹介します。
  
子どもたちの心をわしづかみにしているのは、昆虫の王様カブトムシの「ヤマトカブト」です。王冠のようなツノに、キラリと光る前羽。凛々しいカブトムシの姿に子供たちは目を輝かせます。
 
カブトムシふれあい体験施設「ドリームビートル」では、放し飼いにされた30匹ほどのカブトムシと自由に触れ合うことができます。永平寺町在住の宮崎愛夢さん(22)が工場の跡地を購入し、2年前にオープンしました。
 
宮崎さんは「昔から生き物が好きで、その中でもカブトムシが好き。父とよくカブトムシをとりに行っていてその思い出が楽しくて…ただ最近そういう場所が少なくなっているので、気軽に楽しめるような施設をオープンしようと思った」と話します。
  
施設内にいるカブトムシは約300匹で、地元で手に入れたおがくずを使って宮崎さんがひとりで育てています。

なんといっても注目は“トップ・オブ・ザ・カブトムシ”といわれる「へラクレスオオカブト」です。体長はヤマトカブトの約2倍。幼虫から成虫になるまでの期間も、ヤマトカブトが10カ月なのに対し、ヘラクレスオオカブトは約2年。今年ようやく50匹が立派な成虫に育ち、ふれあいスペースに待望の仲間入りです。
 
大阪から子供と一緒に訪れた人は「初めてです、ヘラクレス触るの。おもちゃはよく触ってるけど。大好きやから、子どもがここから離れないもんね、こんな施設あんまり大阪でもないから、来てよかった」と話します。
 
宮崎さんは「他の施設は見るだけだが、成虫までに2年、3年かかかったヘラクレスオオカブトを見て『すごい』とか、『重たい大きい』とか、『触れてよかった』とか感想を聞けるとすごく良かったなと思う」と笑顔で話します。
 
夏休みの思い出に、宮崎さんが愛情たっぷりに育てたカブトムシを見に足を運んでみてはいかがでしょうか。
    
      
福井市自然史博物館によると「ヘラクレスオオカブトは主に南米に生息していて、暑すぎるのも寒すぎるのもとても苦手」とのこの。宮崎さんはエアコンで温度管理をしていて、成育に最適な25度前後を保つようにしているそうです。
 
また、成虫になる際にヘラクレスのツノが曲がらないようにするのが難しいので、幼虫のときから個別のケースに入れて育てているということです。
  
【ドリームビートル】
▼場所:福井県 吉田郡永平寺町松岡志比堺25-410
▼営業日時:基本的に土日・祝日(午前10時~午後4時)
▼料金:1人500円(30分間)
▼アクセス:福井北インターから車で7分、志比堺駅(えちぜん鉄道・勝山永平寺線)から徒歩5分
    

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