静岡県は19日、全県に新型コロナの感染拡大注意報を発令しました。
直近1週間(7/8~14)の県内の定点医療機関あたりの新型コロナ感染者数が9.81人となり、県独自で定めている基準8人を超えためです。1週間の全県の感染者を8600人と推計しています。

静岡県が19日に発表した感染症発生動向調査(7/8~14)によりますと、県内の定点医療機関(139施設)あたりの1週間の感染者は9.81人(前週比1.37倍)で、県が独自に設けている注意報レベル8人を超えました(警報レベル16人)。

このため県は、今後 感染者が急増する恐れがあるとして「感染拡大注意報」を全県に発令しました。

2023年夏も注意報が7/14から10/12まで発令され、このうち8/4~9/28は警報に引き上げられています。

定点医療機関からの報告をもとに県はこの1週間(7/8~14)で全県で8600人、一日で1200人が新型コロナに感染したと推計しています。

県感染症管理センターの後藤幹生センター長は「新たな波が立ち上がったと認識している。昨夏と同じ傾向だとすると、お盆明けの8月後半から9月初旬にピークを迎えるとみられる」と話しています。


保健所別では県内の9保健所のうち7カ所で注意報レベルに達しています。
注意報レベルに達しているのは、賀茂(14.33人)・熱海(15.00人)・東部(8.00人)・御殿場(24.83人)・富士(11.33人)・静岡市(8.92人)・浜松市(8.61人)の保健所です。

中部(6.94人)と西部保健所(8.89人)は注意報レベルに達していません。

感染者のゲノム解析により、オミクロン株の新変異株KP.3への置き変わりが鮮明になっています。

5月下旬から6月下旬にかけてゲノム解析の結果が判明した県内の40人のうち、KP.3は32人80%で、JN.1が4人10%、XDQが4人10%でした。2023夏や2024冬に流行した変異株からKP.3への置き換わりが進んでいることがわかります。

県感染症管理センターの後藤センター長はKP.3株について、「前に流行した株の抗体から逃げる傾向にある。重症化しやすいという話は聞いていない」としています。

また2023年夏が10代未満の感染が36%、60代以上の感染が21%だったのに対し、今年の夏は10代未満29%、60代以上33%で60代以上が多くなっていて、後藤センター長は「高齢者を感染から守る対策が必要」と指摘しています。

注意報発令を受け、県は以下の対策を呼びかけています。

・医療機関や高齢者施設の受診や訪問時にはできるだけマスク着用
・体調に少しでも違和感がある時は、人に会う時にマスク着用
・急に症状が出た時は学校や仕事を早めに休んで療養を
・人が集まる所では換気と咳エチケット

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