梅雨の時期に備えて19日、過去に氾濫した秋田市の雄物川で、国土交通省の職員が堤防に異常がないか点検した。

 雄物川は、秋田県の内陸南部から秋田市にかけて流れる一級河川。最近では2017年と2018年に大雨で氾濫し、秋田市と大仙市の広い範囲にわたって住宅や農地に被害をもたらした。このうち2018年は、5月に氾濫が起きている。

 被害を未然に防ごうと、雨の季節に差しかかるのを前に、国土交通省秋田河川国道事務所の職員が、雄物川の堤防に異常がないか、歩きながら点検した。

 主に確認するのは、冬の積雪で堤防が崩れていないか、のり面にモグラが穴を開けていないかだ。補修が必要な場合は、早急な対応が求められる。

 国土交通省秋田河川国道事務所・阿部政昭課長:
「点検は、梅雨入りを前に、堤防や施設に不具合がないようにチェックして備えている。通常の河川パトロールは車で行うが、徒歩で目視することで細かい変状を発見できるので非常に有効」

 秋田河川国道事務所は、雄物川と由利本荘市などを流れる子吉川、計約60キロを歩いて点検にあたるという。

 2023年7月の記録的大雨では雄物川の氾濫は免れたが、流域では内水氾濫が起きた地域もあり、一人一人が日頃から備えることも重要だ。

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