札幌市の小中学校は、7月26日から夏休み。

 レジャーや部活動など屋外で過ごすことが多く、熱中症の危険も多くなります。
 
 予防のコツは、手のひらの冷却です。

 子どもたちは、いよいよ夏休み。

 屋外で過ごす機会も多くなりますが、注意したいのが子どもの熱中症です。

 子どもは地面からの照り返しの影響も受けやすいため、大人よりも熱中症になりやすいといわれています。

 みなさん、どのような対策をしているのでしょうか。

 「水をね。必ず飲むんだよって。声掛けと水分補給って言われてる」「ネックリングみたいなのしたりしてる」(保護者)

 「さすがに北海道でもこんなに暑くなったので、子どものためにスポットクーラーを購入しました」(保護者)

 「水分をとらせるようにしている。小さいのであまり自分から飲まないので、飲みなっていって飲ませてあとは、日中はできるだけ出歩かないようにしている」(3歳児の母親)

 多くの親御さんは、定期的な水分補給と子どもの様子を確認し、熱中症にならないよう気をつけているようです。子どもの熱中症の注意点とは?

 「特にお子さんの場合は、自分が熱中症になってること、そういうのも気づきにくい。そうすると、知らず知らずの間に脱水だったりとか、あるいは体温が体にこもってしまう。温度が高くなってしまって熱中症を起こすことがあるんですよね」(埼玉慈恵病院 藤永剛 副院長)

 「表情が何となく元気がなかったり、だるそうだったり、真っ赤な顔して、紅潮した顔してたら、体の深部体温が上がってるんじゃないかとか、そういうふうに考えていただいた方がいいですね」(藤永 副院長)

 脳と臓器などを守るため、一定に保たれている「深部体温」。

 これが上昇することで熱中症の原因となります。

 予防として、効果的なのが手のひらの冷却です。

 「手のひらに特殊な血管があるんですよね。AVAって言われる動静脈吻合っていうんですけども、体温調節のためにある血管のようなものなんですよね。これを冷やすということが、血流を冷やすことによってその冷えた血液が体の奥、深部に戻っていって、深部体温も下がっていきます」(藤永 副院長)

 バケツや洗面台に10℃から15℃くらいの水をはり10分ほど手を入れるだけでも、効果があります。

 「外に出かけるときとか、あるいはもう暑いところに出かけて、帰ってきてからでもいいですし、体を冷やす方法としてはすごく有用です」(藤永 副院長)

 一方、先週、最高気温が33度を超えた石狩市。

 夏を楽しもうとビーチは大勢の客でにぎわっていました。

 「海の波が来たらジャンプしたり貝殻を探したりした。楽しかった」(子ども)

 楽しいレジャーで気をつけたいのが水の事故です。

 北海道では2023年、水難事故に遭ったのは66人で、このうち21人が死亡。

 発生場所の7割以上が海で例年、海水浴中の事故も相次いでいます。

 2017年8月には北海道小樽市銭函の海岸で、高校生3人が死亡。

 2022年7月にも北海道南部の森町で高校生3人のうち1人が溺れ、命を落としました。

 2つの事故に共通していたのは、監視や救護が整備された海水浴場から外れた「区域外の海岸」で発生した点です。

 第一管区海上保安本部によりますと、過去5年、北海道の海で発生した水難事故のうち94%が海水浴場以外の海岸でした。

 年代別では10代が34%を占めていました。

 この状況に海の安全を守るライフセーバーは…

 「海に来て解放感で楽しくなって自分で歯止めがきかない。遊泳区域外にいって流れに乗って戻れなくなる。1人がパニックを起こすと全員がパニックを起こす。なのでパニックを起こさないということが一番大事」(神威ライフセービングクラブ 菅原知一 代表)

 ルールを守った上で、もしもの場合に備えるには何が重要なのでしょうか。

 札幌の小学校では夏休み前、海の怖さを体験する授業が開かれました。

 服を着たまま、水の流れの強さを体験。

 「最初の波で身動きが取れなくてすごく怖かったです。想像を超えてました」(参加した児童)

 沖に流されてしまった場合の対処法も。

 体力を使わずに長時間泳ぐことができるという「イカ泳ぎ」。

 おなかを上にして、あごを引き、手足でゆっくりと水をあおる泳ぎ方です。

 「すごい難しかった。海や川でおぼれた時になんとか岸につきたい」(参加した児童)

 「小学校のうちからいろんな体験を通じて覚えてもらえば海の危険だったり、こうすれば安全なんだなとわかってもらえればと思う」(第一管区海上保安本部 関貴之さん)

 親子で十分注意しながら楽しい夏休みにしましょう。

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