美しい羽根を広げるインドクジャクの雄の「パプリカ」(須坂市動物園提供)

4月も半分を過ぎ、春らしい暖かい日が続くようになってきました。厳しい冬を越えた先にある春は、繁殖の季節であったり豊富な餌が食べられたりと多くの動物にとって活動的になる季節でもあります。動物園の動物たちも暖かい日差しを浴びていたり、動きが多くて冬よりも元気に見えることもあるかもしれません。

春先が繁殖期のインドクジャクは、オスがメスにアピールするために上尾筒という長い美しい羽を広げます。見た目に変化がある動物もいます。私たちが冬服から衣替えをするように動物たちも暖かい冬毛が抜けるのです。例えば、ニホンザル。冬の間は体がまん丸に見えるくらい毛が多いのですが、春になってくると冬とは違ったスリムな姿になります。また、トナカイのメスは春先に角が落ち、新しい角が生えてきます。

春にしか見ることのできない動物の習性や動物の姿から四季の移り変わりを感じることができるかもしれませんね。(獣医師 笹田和樹)

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